上州の黄班(トラ)
上州(群馬)にトラと言われる武将がいた。
かの有名な武田信玄をして、「トラが上野にいる限り、上野を攻め取ることはできぬ」と嘆いたほどだ。
武田の6次にわたる侵攻を防ぎきったと言われる。
今話題の真田氏に匹敵する戦略を持ち得ていたのかもしれない。
トラの息子はこう語る。
「私が死んだ後、一里塚と変わらないような墓を作れ。我がは無用。敵の首を墓前に一つでも多く供えよ。敵に降伏してはならない。運が尽きたなら潔く討死せよ。それこそが私への孝養、これに過ぎたるものはない」と父は遺言を残した。
また剣聖と言われる上泉信綱もトラに仕え、こう語る。
「武田や北条の戦いで私は殿のために死ぬ気で戦い抜いた。
その活躍を殿は認め、長野十六槍として上州一本槍の感謝状を頂いた。非常にうれしい」
群馬のトラとして、北条、武田等の勢力から群馬を守り抜いた人物。
長野業正
P.S. 業正が城主を務めた箕輪城の遍歴を知りたい方は、こちらをクリック。
箕輪城、長純寺で当時に思いを馳せるもの良いかと思います。